2023.07.27『小学生寺子屋修行体験』_2日目


2日目は、例年通り午前中にお寺で修行をして、午後は津和野で滝修行です。


寺子屋修行体験は、お寺の修行体験を通して、『奉仕の心』や『自立心』などを養う人間形成の場です。


厳しい修行を乗り越え、たくさんの大人と関わり、豊かな感性を持った大人へと成長して欲しいなと思いながら、地域の皆さんと一緒に開催しています。


8:30に受付を済ませて、みんなで坂を登ってお堂へ上がりました。初めに、住職さんからの挨拶と袈裟の授与がありました。袈裟を着たら、着ている間はみんな、修行に励む小僧さんです。


普段から袈裟を着ているような気持ちで気を引き締めて生活したいものですね。


まだ私服です。


袈裟を身につけて、小僧さんになりました。


その後は、数珠づくりに移ります。細かい作業なので、自ずと皆、真剣な表情で数珠を作っていました。細かい作業が苦手な子にとっては、大変な時間だったことでしょう。


大人と一緒に作ります^^


柿木地域は、大人たちが子どもを温かく見守っています。


みんな、楽しそうに作っています。


みんなで何か一つの作業をする時間って良いですよね。


完成したら腕に装着!


みんなが無事に数珠を作り終えたら、次に数珠に念を込めました。ただ数珠を作っただけでは、ただの数珠です。住職さんに念を込めていただくことによって、数珠に力が込められます。


数珠は、お経を読むときのカウンターの役割をしていることを教えていただきました。


袈裟を着て、数珠を腕につければ修行の準備が整いました。これから、お勤めに入ります。


まずは、仏様への挨拶の礼儀作法「三礼」を習います。膝をついて、両手をついて、頭を下げます。それを3回繰り返します。


住職さんは、「高野山では朝に300回、昼に300回、夜に300回やります」とおっしゃられていました。厳しい修行です。


仏様にご挨拶するだけでも、とても大変です!


館長も三礼(土下座ではありません)


仏様へのご挨拶ができたら、今度はお経を読みました。言葉の意味はよくわかりませんが、唱え続けているとだんだん意味がわかってくるそうです。小僧さんたちは、真剣にお経を読んでいました。


全集中!


意味はわからないけど、声に出しているとスッキリしてきます。


そしてお待ちかねの座禅です。坐禅は、禅宗の修行の一つです。真言宗では違ったやり方だそうですが、寺子屋修行ではいつも禅宗方式の座禅を行っています。集中が途切れた人は「警策」と呼ばれる板で喝を入れる「アレ」ですね。


これはあくまでも修行です!


全員、体験してみようということで、1人ずつパチンと再集中させていただきました。


打たれた人は痛そうにしたり、嬉しそうにしたり、大いに盛り上がりました。大人はより強くしっかりと打たれました。これでシャキッとすること間違いなし。


パチンと一喝!


喜んでいます^^


みんな真剣に集中をしています。こういう静かな時間がとても大事ですね。


館長も真剣に座禅(寝ているわけではありません)。


集中が途切れていないか、見回っています。


集中が途切れた人は、パチンと一喝!


「終了〜!」と住職さんが合図をすると、みんな「ふ〜っ」と疲れた様子でした。時間にして10分ちょっと集中したようでした。今の時代、日常生活の中で静かに一点集中することはほとんどありませんので、とても貴重な時間です。


午前の修行を終えたみんなは、お寺から公民館へ移動をして、楽しい昼食の時間です。


大変な修行を終えた小僧さんたちの凛々しい姿を、しっかりと写真に収めました。


メニューは、食生活改善推進協議会の皆さんが作ってくださった『精進料理』です。内容は「梅ご飯、胡麻豆腐、おみそ汁、サラダ、大豆肉の佃煮、大豆肉の唐揚げ」でした。


僕は男子のみんなと食べました。「胡麻豆腐うめぇ」と言って、最初から2〜3個もらっている子がいましたが、結局「飽きてきた」ということで中々食べませんでした。


僕もいっぱい、おかわりしました!


コロナ禍が終わって、ようやくみんなで楽しく食事ができることに感謝!


男子たちはわちゃわちゃして、賑やかな食事時間でした。


お昼ご飯を食べ終わって、午後からはバスに乗って津和野で滝修行をします。1日目と同様に、僕は館長と緊急車両として、別便でバスの後ろに付いていきました。神社に到着して、お社で神聖な儀式を執り行いました。


寺子屋のために、津和野の自治会及び神職の皆さんがキレイに整備してくださりました。


とても荘厳な空間です。


始まる前には神聖な儀式が入念に行われます。


印を結ぶ姿がカッコイイ!


法螺貝の音がとてもイイ!


法螺貝を吹く姿がカッコイイ!


お社での儀式が終わり、滝の方へ移動をすると、再び儀式が行われました。それが無事に終わり、ようやく滝修行が始まります。


滝の下に立った人は、住職さんが終わりの合図をするまで「のーまく さーまんだー ばーざらだんせんだー まーかろしゃーたー そわたや うんたらたーかんまん」と、ひたすらにお経を唱えなければいけません。


希望する人たちで2周目をしました。

最初は1人ずつ全員滝に打たれます。


真夏ですが、とても冷たそうです。


一通り全員終わって、希望者で2週目です。


友達と一緒に滝修行をする経験はこの先ないでしょうね(笑)。一生の思い出です。


館長もしっかりと滝修行(懺悔ではありません)


僕もしっかりと滝に身を打たれて、心身が清らかになったはずです(滝修行はもう3度目)。


無事に滝修行を終え、着替えをして、神社の整備をしてくださった地元の方お目見えになっていたので、ご挨拶をしました。


寺子屋修行の開催前に皆さんが草刈りをしてくださったことで、僕たちは気持ちよく滝修行を行うことができています。皆さんに感謝です。


「皆さんが来てくれるので、私たちも嬉しいです」と言ってくださり、とても感謝です。


柿木へ帰る前に津和野を散策しました。7月27日は毎年「鷺舞」を行っています。運が良かったら見れるかもしれないねと話をしていたら、ちょうどタイミングよく津和野の街中で行われていました。


でも、子どもたちは鷺舞には全く関心がない様子で、みんな鯉に夢中でした。


鯉がデカイ!


とにかく鯉がデカイ!


公民館へ帰り、住職さんから修了書を一人一人受け取って、全員、修行を完遂いたしました。一人一人、修行を通して学んだことを発表しました。


修了証の授与


みんな、立派に修行に取り組んでくれました。


厳しい修行を乗り越えた者だけに授けられる証書


短い時間ですが、修行を通して立派に成長したように感じました。


1日目は熱中症の危険があったので、泣く泣く参加できなかった人がいますが、しっかりと修行で心身が鍛えられたのではないでしょうか。


大人からも一言ずつ感想を言いました。小学生たちは一生懸命に修行に励んでいて、凄いなと感じました。日常生活でも立派な振る舞いをしてもらいたいなと思います。


こうして、たくさんの地域の大人が協力をするのは凄い地域力!


大人と子どもの関係性がとても素敵です。


2日間の寺子屋修行体験が終了しました。地域の大人たちの子どもを思う気持ちが強いからこそ、10年も続いているのだと思います。今後も、5年、10年続いていくには、新しい人がスタッフに入ることが必要です。


僕も、微力ながらこのような記事を書くことで、少しでも寺子屋修行について知ってもらって、「なんだかやってみたい」と思う人が増えることを願っています。


一緒に修行をしたい人は、ぜひご連絡ください〜!

スタッフ一同、お待ちしています。


1日目


準備編

かきのきダイアリー

アユが泳ぐ高津川と有機農業の郷「吉賀町柿木村」の柿木公民館です。都会では経験し得ない田舎生活の魅力と楽しみをお届けします。都会に住んでいる人には田舎の魅力を、田舎に住んでいる人には地元の良さの再発見を。

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