【みんなの知らない世界】島根県公民館研究集会

島根県公民館研究集会
2月22日(土)に、島根県出雲市で

「令和元年度 島根県公民館研究集会」

が開催されました。主事になってから思いましたが、ほんとに公民館の“研究集会”がたくさん開かれています。各地域の“社会教育”の熱量の高さを感じます。

学びと活動の循環

本会のテーマは、『「学びと活動の循環」による地域づくりを担う人づくり』です。

パンフレットより一部抜粋します。


中央教育審議会答申(平成30年12月)のにおいて、今後の地域のおける社会教育のあり方として「学びと活動の循環」により、幅広い地域住民の参画を得て、多くの主体と連携・協働した人づくり・つながりへと大きく進化させる必要があるとの方向性が示されました。


難しそうな印象がありますが、おそらくは

「学びっぱなし」でも「活動しっぱなし」でもなく、「学んだら、活動。活動したら、そこから新たな学びを得る」ことだと思います。

ということで、島根県の各公民館が一同に介して、実践事例の発表の場が用意されました。


開会行事は、開催地である出雲市の市長、島根県教育長(代理で教育次長)の挨拶から始まり、優良職員の表彰が為されました。

40分ほどで終了しました。


午前の部
分科会は、午前と午後の2部構成となっていました。

興味のあるところばかりですが、僕は“地域学校”の取り組みをしている邑南町の「中野公民館」の話を聞きに行きました。

“地域学校”は、平成28度から「体験活動を通して、子どもたちに地域の素材(ひと・こと・もの)を伝える場」として行なっています。

過去には、「地域のお宝マップ」、「凧作り教室」などを実施したそうです。

事業の振り返りをしたところ、以下のことを目標にしたそうです。


  • スタッフの主体性を上げる
  • 子どもたちが技術を身につけられる事業づくり
  • 地域の方の負担軽減

そこで、今までは公民館のみで企画していたものを、地域の人達にも企画段階から参画してもらうことにしました。すると、スタッフに活力が湧いてきた事業全体に好影響があったそうです。

事業として実際に行なったのは、「竹を使ったものづくり」をテーマに、竹のペンケースを作りました。

子どもたちは普段、竹を切ることが無いので、のこぎりで竹を切るのは苦戦しましたが、徐々に慣れていき最後には「もっと切りたい」という声が出たそうです。


島大生と繋がりたい
実践発表を聞いた後は、グループで感想・意見交換をしました。

結果的に、非常に良い学びをいただいた時間でした。僕のグループは3人で、そのうちの2人が安来市の方でした。お2人が、「島大生(島根大学生)」と一緒にイベントを行なっているという話をしてくださいました。


島根大学には、「1000時間体験」という単位があり、地域の中でボランティア活動をしないと単位がもらえないという制度が設けられているそうです。

これは非常にいいことを聞きました。もちろん、今すぐにはできませんが、数年後には吉賀町にも島大生が学びに来てくれるような動きを作れるように、僕も今からちょこちょこと準備していこうと思います。

この話を聞いた時は、とても興奮しました(笑)。


ということで、そんなことを聞いてしまった僕の頭の中は、「島大」ということでいっぱいになり、午前中の分科会は終了しました。


午後の部
午後の分科会は、益田市の
「豊田・西益田公民館」の発表を聞きました。

映画の舞台にもなった「高津川」

という貴重な地域資源があるのを活かして、川・川文化を学べる事業にチャレンジされています。

発表が、めちゃくちゃおもしろかったです!!


発表の仕方は、スライド、手書きフリップ、感動的な映像など、ありとあらゆる手法を駆使して、聴衆の心を揺さぶってきました(笑)。


豊田公民館と西益田公民館は、西益田という地区内にあります。事業を行なう際は、協働する形が多いとのことです。

これまでにも様々な事業を行っているのですが、平成30年以降は、

「中学生の力で地域を盛り上げる」

ことをテーマにしています。

中学生と一緒に、保育所の子たちに向けて「ダンボール迷路」のイベントを企画したり、様々な企画を作っていきました。

中学生も、自分たちが地域の役に立っていることを実感し、イキイキしていったそうです。


僕はこの事例発表を聞いて、中学生に限らず、保護者も高齢者も、“地域に貢献している”ことを実感できると気持ちが前向きになるのだなと学ぶことができました。

発表が終わったら、午前と同じようにグループで意見交換の時間ですが、ここでも非常に面白い話を聞きました。

事例発表の中で、「いかだ流し大会」というイベントが紹介されていました。

自分たちで作った“いかだ”を高津川に浮かべて、優劣を競い合うのですが、それには他の地域からも参戦可能だそうです。


ということは、吉賀町からも参戦できます。

これはぜひとも、「小・中・高」と連携あるいは単体でもいいので、一緒にエントリーしたいなと思い、ここでも興奮しました(笑)。


子どもがやりたいかどうかによりますが、やりたくないと言われれば大人たちで出たいですね!

これは、実現させたいなと思います(笑)。

非常に大きな学びを得て、出雲市を後にしました。

さようなら、「サン・レイク」

かきのきダイアリー

アユが泳ぐ高津川と有機農業の郷「吉賀町柿木村」の柿木公民館です。都会では経験し得ない田舎生活の魅力と楽しみをお届けします。都会に住んでいる人には田舎の魅力を、田舎に住んでいる人には地元の良さの再発見を。

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